育て方ガイド

生産直売の宮子花園は、シクラメンの育て方や病気の対処法についてご紹介しています。

シクラメンや花苗の生産直売のみやし花園が、上手な育て方や肥料の与え方などアドバイス!

良いシクラメンの選び方と育て方

シクラメンの選び方や育て方のポイント

シクラメンを買う場合、元気な良い鉢の選び方と、

失敗しない育て方をアドバイス!

 

シクラメンの鉢を買う時、あなたはシクラメンのどこを見て選んでいますか?

咲いている花だけ見て、買っていませんか?

「すぐ枯れちゃった」とか、「蕾が咲かずに終った」とかよく耳にします。

シクラメンは、育て方さえ間違えなければ、春までずっと咲き続けてくれます。

 

シクラメンの生産者のみやし花園が、絶対失敗しない選び方と、シクラメンの育て方のポイントをアドバイスいたします。

良いシクラメンの選び方と育て方をご紹介します。

シクラメンの育て方、大丈夫ですか?

シクラメンは、日の当たらないくらいところでは元気が無くなり花が咲かなくなります。

「シクラメンは、どうも性に合わない!」

・・・そんな声を聞きます。

シクラメンは、暑さが嫌いなこと、知っていますか?

 

凍らない程度まで寒くなっても、シクラメンは寒さには耐えてくれます。

反対に、暑い夏が苦手です。

涼しい場所ならいいでしょう!・・・と言って、日の当たらない暗いところ!

それは、一番アウトです!

 

せっかく蕾がたくさんあるシクラメンも、日の当たらない場所では花が咲きません。

シクラメンは次々と花を咲かせる植物ですから、陽の光は重要です。

一日のうち、3時間でも陽の当たる場所が適しています。


シクラメンの育て方のポイント


涼しくて陽のあたる場所が適しています。

暖房で暖か過ぎる部屋では、どんどん花が咲き株の消耗が激しく長持ちしません。

シクラメンの葉も黄色く変色し、葉も茎もだらけて乱れた姿になってしまいます。

暖房をする場合は、20℃以下が適しています。

 

咲き終わった花の茎や黄色くなった古い葉は、ハサミで切らないでください。

茎を持ってねじるようにして、抜き取るようにしてください。

 

お水をあげているだけでも花は咲きますが、球根の消耗を補い葉や花をきれいに咲かせるために、定期的に肥料をあげてください。

失敗しないシクラメンの選び方


シクラメンを買うとき、失敗しないシクラメンの選び方のポイントをご紹介しましょう。

 

1.花

  • 花の高さが、揃っていること。それは、肥料が偏り無く、適切な時期に与えられていることをあらわしています。
  • 花びらに、シミが無いこと。スリップスなどの害虫の被害があると、花びらやつぼみにシミがあって、綺麗な花が咲きません。また、灰色カビ病がある場合、花びらに点々にシミが入ります。

2.蕾

 

  細長くきれいな形をした蕾が、たくさん上がっている。

  スリップスという害虫の被害がある場合は、蕾が萎縮していてシミがあります。

  そんな蕾は、綺麗な花を咲かせることができません。

 

3.葉

  • 葉の数が多く、鉢が葉で覆われていることが大事です。シクラメンは、葉一枚に花を一つ咲かせるとも言われているほど、葉が重要です。
  • 葉の形が、きれいに揃っていること。肥料の与え方が、適切に行われていることを表しています。奇形が無いことも、重要です。
  • 葉の色が黄色に変色していないこと。萎凋病(いちょうびょう・細菌感染)の被害を受けていると、葉の色がどんどん黄色くなります。水やりや土壌の管理が行き届いていないと、萎凋病が発生します。
  • 葉や茎が徒長していない。日光が適切に当てられ、順調に生育していることをあらわします。

シクラメンの置き場所


良い置き場所は、日当たりの良い窓辺で、暖房をしていない部屋です。

日当たりが悪いと、茎が徒長して、葉や花の色が悪くなり、蕾が開かなくなります。

暖房で部屋が暖か過ぎると、葉の色が黄色くなり、花の消耗が早く、株のしまりが無くなって、花や葉がだらけて開いてきます。

シクラメンが病気にならないようにする育て方


病害虫を防ぐ管理の仕方

  • 日当たりが良くて、風通しがいい場所に置きます。
  • 水やりをする時、葉や球根にかからないように気を付けましょう。
  • 植える土は、古い土を使わないで、新しい清潔な土を使いましょう。
  • 一日のうちでも、温度差が大きい場所には、置かないようにします。
  • 咲き終わった花や、枯れた葉は、球根の根元からきれいに抜き取ります。
    途中で切ったりしては、残った部分が、株の中で腐ります。
  • 病気になった株を、元気な株の近くに置かないようにしましょう。
    病気の花を触った手で、元気な株を触ると、病気を伝染してしまいます。
    手やピンセットなどは、必ずきれいに洗いましょう。
  • 高温多湿の環境では、元気に育ちません。
  • 定期的に肥料を与えますが、濃度の高い肥料は避けましょう。
    葉が青々としているうちは、肥料は控えめに・・・
    もう少し待ってから肥料をあげるようにしましょう。 

シクラメンの病気と対処法について


 灰色カビ病

  • 梅雨時や秋の長雨など、過湿になると発生します。
    花びらに灰色の小斑点が入り、株の中にカビが生えます。
    ゲッター水和剤で、防除します。


萎凋病(いちょうびょう)

  • 梅雨明けの高温多湿の時期に、葉がドンドン黄色くなって腐ります。
    水のやり過ぎや、高濃度の肥料を与えると、根が傷みます。
    他の株にうつらない様に、発生した株は捨ててしまいましょう。
  • 清潔な用土・清潔な環境・適切な肥料で育てられたら、発生しません。
    ベンレート水和剤で、防除します。 

軟腐病

  • 初夏から夏の高温な時期に、球根が柔らかくなって腐る病気です。
    清潔な用土に植えることと、球根の傷口から菌が入ります。
    球根を傷つけないようにすること、球根に水をかけないようにすることが大切です。
    病気が発生したら、その株は捨ててしまいましょう。
    銅水和剤で、防除します。

シクラメン・ホコリダニ

  • 初夏から初秋の高温・乾燥した時期に、蝶々などに付いてきたり、風で飛んできたりして、シクラメンの葉や蕾の汁液を吸います。
    葉や蕾が萎縮して、奇形になってしまいます。
    発生してからでは遅いので、予防が必要です。
    ダニトロン・フルピカ・コロマイトで、防除します。

夜盗虫(よとうむし)

  • 秋に発生します。夜間に、新芽や蕾を食べます。
    大きくなると、一晩で株を食べつくします。
    発生してからでは、手遅れになります。
    大きくならないうちに、防除します。
  • 葉をかじったあとが見つかったり、糞があったら・・・
    葉の裏側や株元など、しっかりよく見て虫を見つけましょう。
    小さい虫のうちに、退治してしまいましょう。
    アファーム乳剤・ランネート水和剤で、防除します。

スリップス

  • 初夏から初秋の気温が高い時期に、発生しやすい。

       乾燥した時期に、蝶々などに付いてきたスリップスという1mmくらいの虫が、シクラメンの蕾の汁液を吸います。
      蕾は萎縮し、奇形になったり、花に傷が付きます。
      発生を予防するため、防除が必要です。
      アファーム水和剤・アドマイヤー水和剤で、防除します。

シクラメンの夏越しの方法について


 シクラメンの夏越しの仕方は、大きく分けて2通りあります。

 

◎休眠させないで夏越しする場合

  • 軒下や明るい北側など、風通しが良くて明るい日陰に置きます。
  • 夏の強い直射日光は、避けましょう。
  • 寒冷紗(50%遮光)やよしずなどで、遮光してもいいでしょう。
  • 鉢と鉢をくっつけて並べると、病害虫が発生しやすくなります。
    また、茎が徒長しますから、間隔を空けておきます。
  • 夏にたくさん肥料を与えると、軟弱で病気に弱くなります。
    最低限の肥料で育てます。
  • 水やりは、やり過ぎに注意しましょう。葉に水をかけないように!
  • コンクリートや地面の上に直に鉢を置かないで、必ずスタンドや台を使って空気の流れがあるように、風通しを良くします。

◎休眠させて夏越しする場合

  • 軒下など風通しが良くて、明るい日陰に置きます。
  • 水やりは、一切しません。球根の形で夏を越します。
    シクラメンの花が咲き終わった時、葉がほとんど無くなってしまった株の場合です。
  • カラカラの状態で、球根に水がかからないようにします。
  • 芽が出るまで、水も肥料も切らします。
  • 芽が出てから植え替えをして、初めて水をあげます。
    葉が茂って花が咲くには、時間がかかります。翌春になります。

◎夏越しの要点

  • 暑さを嫌うシクラメンは、夏をいかに涼しく過ごさせるかがポイントです。
  • 熱帯夜が続くような場合は、株や球根が蒸れて腐ってしまいます。
  • 夜間の温度を下げるように、気を付けてあげましょう。
  • 鉢のまわりのコンクリートなどに、夕方打ち水をするのも効果的です。
  • うまく夏越しできたシクラメンは、一回り大きい鉢に植え替えましょう。
  • シクラメンの植え替えの時期や方法については、こちらをご覧ください。

肥料の与え方


窒素(チッソ)N

葉の数を増やし、葉の色を鮮明にします。

花を大きくし、花の色を鮮明にします。新芽の生育を助けます。

 

燐酸(リンサン)P

花をよく付けるように、促進します。根の伸張を促進します。

 

カリウムK

根の張りを促し、丈夫にします。

細胞を丈夫にし、病気や環境の変化に、強い株に育てます。

底面給水のシクラメンにおすすめの肥料


ハイポネックス・キュートは、底面給水鉢のシクラメンに適した液体肥料です。
プロミック錠剤は、匂いも無くどんな鉢花にも適している肥料です。
ハイポネックス原液は、薄めて使う液体肥料です。シクラメンだけでなく、鉢花全般におススメの肥料です。